NHK英語講座はテレビとラジオどっちがいい?

NHKの英語講座は、コストパフォーマンスが非常に高く、とても手軽に始められる英語学習の代名詞といえます。

ただ、臨機応変に応答できる能力を養成するならオンライン英会話が向いているため、NHK英語講座を基礎固めに用いつつ、実践的な英会話レッスンはオンライン英会話という併用がおすすめです(英語学習全体のなかでオンライン英会話を考えよう)。

NHK英語講座には、テレビ講座とラジオ講座があります。よく言われるのは、どちらの講座がより良いのかという質問ですが、ここでは、両者の特性を比較して説明していきます。

NHK英語講座のテレビとラジオの比較

NHK英語講座のテレビ番組とラジオ番組を比較して、まず目につくのはそのバリエーションの違いです。テレビ番組も初級・中級・上級に応じた番組と各種ミニ番組があるものの、文法や技能別の本格的な番組がほとんど無く、ある程度文法と語彙が備わった方を想定したラインナップに見えます。

その一方、NHK英語講座のラジオ番組は、中学1~3年の文法に準拠した「基礎英語1~3」、スタンダードな定番番組「ラジオ英会話」、ビジネス英語の入門(中級レベル)と実践(上級レベル)のほか、リスニング、タイムトライアル、ニュース英語など、鍛える技能別・目的別に選べる豊富なバリエーションとなっています。

また、NHKのテレビ講座は、音声という聴覚だけでなく、映像と文字という視覚による情報が伝えられます。確かにテレビ番組の英語講座は、同じ時間のなかでもラジオ番組に比べて情報量が豊富であり、学ぶべきことがたくさんあります。

これに加え、テレビ番組の英語講座なら、視覚から入ることで学びやすく飽きにくいということはいえると思います。特に初級レベルのテレビ番組は、実践的な英会話レッスンはオンライン英会話を使いつつ、英語の基礎をもっと気楽にチェックしたい場合におすすめできます。

これと比較すると、ラジオ番組は音声という聴覚のみの情報です。これは映像や文字がないぶんだけ、英語の音声そのものにより集中できるメリットがあります。テレビであれば、映像を見ただけで「わかったつもりでいる」が実際には理解していない場合も少なくありません。

その点、ラジオ番組の英語講座であれば、あえて耳だけで集中して学習することで、英語学習を習慣化しやすく、余分な情報が無い学習を続けやすいという利点があります。

おすすめはラジオ講座とオンライン英会話の併用

NHK英語講座のラジオ番組は、英語の技能を効率よく学習するという観点からもおすすめできます。リスニング(聞く)、スピーキング(話す)、リーディング(読む)、ライティング(書く)という英語の4技能のうち、まずは「聞く」ということが最優先といえます。

英語が話せる(スピーキング)ようになるには、その言葉を聞き取ることができる(リスニング)ことが必要です。聞き取れない言葉を自由に話すことが出来ないのは、自然の理にかなっています。

このため、英語ができる、英会話ができる、ためには、まずは聞くということに集中し、聞き取った言葉を話す、というリスニング&スピーキングで音声から学習するスタンスが、最も効率よく英語を習得する学習方法といえます。

リスニング&スピーキングは音声による学習です。これに対して、リーディング&ライティングは文字による学習です。日本の学校教育における英語学習がいつまでたっても話すことが出来ないのは、読み書きという文字に偏重し、結果的に音声を軽視しすぎる傾向に関係があります。

そこで、映像や文字情報が無いNHK英語講座のラジオ番組です。これは、耳から大量の英語をインプットし、音声に集中して英語を「聞く」「話す」技能から習得する効率良い学習法としておすすめできます。

もちろん、NHK英語講座はテレビ番組も決して悪くはありません。ラジオではどうしても長続きしない方には、テレビ講座に切り替えることも十分おすすめできます。ただし、NHK英語講座に初めて取り組んでみようという方には、まずはラジオ番組がおすすめです。

ただし、ラジオ番組だけでは定型的な表現の習得にとどまりますから、やはりオンライン英会話のように「筋書きのない」フリートークレッスンで、習得した英語表現を駆使して臨機応変に会話ができるトレーニングの併用をおすすめします。

NHK英語講座の学習計画

NHK英語講座は、日常生活やビジネスシーン、海外旅行など、「よくあるシーン」をレベル別・状況別に一貫したカリキュラムで学習し、しっかりとした文法的知識に基づく語彙や表現を一通り取得する用途に向いています。

どの講座にもレベルや講座内容が明記されているため、各自の英語スキルに応じて選べば良いのですが、どれにしようか迷った方は、最も標準的なスタンダード講座の「ラジオ英会話」を1年間通して学習することをおすすめします。

これを難しく感じたり、ついていけないという方は、「基礎英語1」を1年間こなすことがおすすめです。また、「ラジオ英会話」を1年間こなした方は、「基礎英語」の2か3のどちらでも構いませんので、やはり1年間こなしましょう。

ここまでまとめると、「(全くの初心者か入門レベルのやり直しなら基礎英語1を1年間→)ラジオ英会話を1年間→基礎英語の2か3を1年間」で、中学2~3年の英文法と、それを土台にした実践的な定型表現・フレーズ・語彙と基礎的な「聞く」「話す」能力が身についているはずです。

ちなみに、これをテレビ講座でやろうとするなら、「おとなの基礎英語」が基礎英語1~3、→「しごとの基礎英語」がラジオ英会話かそれよりやや踏み込んだ内容に相当すると言えます。

これらの中で最も標準的な「ラジオ英会話」をはじめ、NHK英語講座は週5回のうち月~木で新しい内容を学び、金曜日に1週間の復習をするというパターンが基本です。毎日15分あるいは20分の英語学習に集中し、典型的な英語の表現と語彙を身につけます。

また、放送を聴き逃したり、録音を忘れた方向けに、過去の番組音声データを有料で配信するサービスもあります(複数回分まとめて購入することができます)。

「ラジオ英会話」を1年間こなしたら、基本的な英語力はかなり身についているはずです。更に確固たる文法力を学習したいなら基礎英語2→3と1年づつこなすのも良いでしょう。

また、基礎英語3まで済ませたら、次の1年間で、「実践ビジネス英語」「英会話タイムトライアル」「攻略!英語リスニング」など文法の理解を前提にした番組から、自分が伸ばしたい技能に応じた講座に挑戦するのも良いでしょう。

オンライン英会話の必要性

ここまで見てきて、NHK英語講座は、さまざまな状況に応じたスキットやトピックスを網羅するだけでなく、精度の高い文法の基礎知識を土台にした一貫性のあるカリキュラムで、英会話に必要な知識のインプットと、「聞く」「話す」ための基礎能力の養成に優れているといえます。

ただし、NHK英語講座は、定型的なパターンから少し離れた英会話能力や、臨機応変に即応する会話の柔軟性、相手がいて初めて成り立つ会話のキャッチボールといった、筋書きの無い実社会での英語運用能力を向上されることは、やや苦手です(NHK英語講座のメリット・デメリット)。

その一方、オンライン英会話は、フリートーク、ディスカッション、ロールプレイングといった、相手の話す英語に応じて機敏に応答する能力を鍛えるのに最適な英語学習法と言えます。

フリートークも単なる雑談では無く、関連する語彙やフレーズを事前に予習した上でテーマを提案したり(フリートークの学習効果を引き出そう)、ディスカッションの題材も英字ニュース記事や英語ニュース動画が使えます(アーティクル・ディスカッションを実践しよう)。ロールプレイングも役割分担だけしてアドリブで会話する練習もできます(オンライン英会話でロールプレイング)。

オンライン英会話はレッスンごとに講師を選んで授業内容を自由に提案(リクエスト)できるサービスが主流です。NHK英語講座で習得した表現やフレーズをフル動員し、実際の英会話能力(英語運用能力)のアップには、オンライン英会話が最もおすすめできる学習形態といえます。

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