英語のイントネーションを軽視しない

2017年1月26日

英語では、イントネーションが極めて重要です。英語に比べると、日本語は抑揚が少なく、英語を話している人はとても大仰に話しているように見えるかもしれません。しかしそれは、単に強弱をつけているのではなく、大きな意味のあることでもあります。

英語と日本語は音域が違う

よく言われていることは、英語と日本語では音域が違うということです。一般的に人間が聞き取れる周波数は約16ヘルツ~1万6000ヘルツと言われています。その一方、各言語ごとに優先的に使われる周波数には、大きな違いがあります。

  • 日本語:125ヘルツ ~ 1500ヘルツ
  • 英 語:2000ヘルツ ~ 1万2000ヘルツ
  • アメリカ英語:1000ヘルツ ~ 5000ヘルツ
  • イタリア語:2000ヘルツ ~ 4000ヘルツ
  • ドイツ語:125ヘルツ ~ 3000ヘルツ
  • ロシア語:125ヘルツ ~ 8000ヘルツ

このように、各言語を話したり聞いたりするときに使われる中心的な音域には、大きな違いがあることがわかります。これに比べて、日本語は他の言語に比べて、よく使われる音域の幅がとても狭いことがわかります。

また、欧米人どうしの言語は重なり合う音域が多い一方、日本語は全く異なる音域で話をしています。これは日本人にとって、全く異なる周波数で話をしていてその音域の幅が広い外国語を習得する難しさをよく表しているといえます。

一般に、日本語はあまり抑揚の無い言語だと思われがちです。その一方、英語は明らかにイントネーションがはっきりしていて、アクセントを使った強弱も多用されます。これは、各言語が持つ性格を反映したものだといえます。

もちろん、各言語の周波数の違いがあるにしても、それが英語学習に影響があるのかどうかについては、賛否両論の議論が分かれるところでもあります。ただ、少なくとも、英語は強弱をつけて話す言語として成立している点は、頭に入れておくべきでしょう。

なお、よく勘違いされやすいのは、「では大きな声で話せば良いのか」という点です。ボリュームを大きくしたでかい声で話せば伝わるということではありません。英語のコミュニケーションに関わるのは、声の大小ではなく、声の抑揚です。

英語と日本語は母音も違う

また、英語と日本語は、母音の数も違います。日本語で母音といえば、「あ、い、う、え、お」です。しかし、英語の母音はこれだけではありません。

英語の母音の数が一体いくつあるのかについては、言語学者をはじめさまざまな研究者の考え方があり、議論が分かれるところです。ただ、一般的に英会話を使おうという方にとって、こうした厳密な学問的な議論は、あまり意味が無いことかと思います。

重要なことは、英語には日本語よりは明らかにたくさんの母音の発音があり、そのなかでも特に頻繁に使われ、他の発音の基礎となる重要な母音を理解しておくことで、ほとんどの場合は問題無く通用するということです。

オンライン英会話の発音教材でいえば、DMM英会話、レアジョブ、ネイティブキャンプ、ラングリッチなどは、単に個別の発音記号を使った練習だけではなく、英語の早口言葉、マザーグース、レベル別の英文などを提供して、発音練習がスピーキング能力につながるようなレッスンを用意しています。

また、発音記号の違いが全く分からないような発音初心者の方は、『「やり直し英語」から始める 「ビジネス英語」3か月トレーニング』(NHK出版)のような、発音の仕組みを図解入りで解説し、発音記号をしっかりと学ぶことができる入門書がおすすめです。

どちらの場合にせよ、日本語の感覚で英語を発音していては、いつまでたってもスピーキングの技能は向上しません。自分が正確に言えない言葉を、正しく聞き分けることもできるわけがありませんし、これはリスニングにも影響するということになります。

正しい発音がスピーキング能力向上の基礎であり、正しいスピーキングが出来なければ、英語の発音を聞き分けるリスニング能力の向上にもつながりません。聞く・話すという技能は表裏一体であり、その土台としての発音の基本はきちんと学習すべきです。

また、英語の母音がたくさんあるということは、それだけ発音にバリエーションがあるということです。多彩な発音を使い分けているのが英語であり、これを聞く側も聞き分けているのが英語です。

このため、英語はさまざまな発音の状況に応じて、リズミカルで強弱をつけた言語という性質が成り立っています。英語のイントネーションは、多様な発音を正しく伝えるために必要な技能といえます。

もちろん、イントネーションをつけるといっても、やみくもにつければ良いというものではありません。英語独特のリズムや、相手に伝えたい事柄に応じて、強弱をつけたり、アクセントをつけることが、好ましいイントネーションといえます。

英語のイントネーションをつけるコツ

英語のイントネーションは、自分で日頃から気をつけることもできます。強く言うべきところは「誰(何)」「どのように」「どうする(どうした)」というところです。一般動詞や形容詞・副詞はもちろん、名詞や疑問詞なども強く言うべきところです。

その一方、単語と単語をつなぐだけの単語や、形式的に添えるだけの単語は弱くいうところです。冠詞、前置詞、接続詞、関係代名詞などは、強く言う必要がありません。

どの場合でも、フレーズ内のどこを強く、どこを弱く読むか、どの単語をつなげて読むかのポイントは、「相手に伝えたい事柄の本質は何か」ということだといえます。

「何があったのか」「どんな感じなのか」「誰(何)がそうしたのか」といったことを強調して伝えることで、自分の真意も伝わりやすく、相手にも受け止めてもらいやすくなります。話の軸がブレないように伝えることがポイントです。

英語は、正しい発音をしているだけですべて通じるとは限りません。また、語彙や文法的には正しい英語を話していても、相手に意味が伝わるとは限りません。挨拶程度の簡単な短文ならともかく、特にまとまった考えを表現する時は、強弱をつけるべきです。

「究極の英語学習法 K/Hシステム」シリーズ(アルク)は、会議通訳者の国井信一・橋本敬子の両氏が、長年の指導経験に基づく、精度の高いシャドーイングを中心とした学習法を学ぶことができる参考書です。

本書は、テキストの英文にイントネーションをつける音声リズムの波形がつけてあり、発音のリズムの仕組みを徹底的に理解して練習することができる独学用教材といえます。

シャドーイングが英語学習自体に効果があるのかどうかは意見が割れるところかと思います。ただ、この参考書は、英語のイントネーションというものがさっぱり分からない方が、英語の音やリズムに特化して練習を行うのには最適な良書だと思います。

その一方、オンライン英会話でも、英語のイントネーションを鍛えたり、技能を向上させることができます。DMM英会話やレアジョブなどでは、レッスンリクエスト(要望)機能を使って、発音や文法の矯正を受講前にお願いすることができます。

オンライン英会話の場合は、きれいな英語を話したり、発音の矯正が適切な講師もたくさんおられます。とにかくたくさんの講師にあたって、より良い講師を見つけるまで何人も試してみることをおすすめします。

イントネーションの練習も、とにかく量をこなすことが大事です。1レッスンあたりの料金がとてもリーズナブルなオンライン英会話のメリットを最大限活かし、フレンドリーで発音の矯正を得意とする優秀な講師を見つけていきましょう。

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